一歩ずつ進んでいくことの現実の姿
『一歩ずつ確実に前に進んで行きましょう』
『慌てずに一歩一歩進んで行きましょう』
という言説があります。
実際に事業をやっていると、現実の姿としては、一歩ずつ確実に…とか、一歩一歩前進して…という感覚は全くありません。
より現実に則したリアルな表現をするならば
『三歩進んで二歩下がる』
です。
水前寺清子さんの【三百六十五歩のマーチ】の通りです。(若い人はもう知らないかな~(;^ω^)ググってね)
つまり、
三歩進んで二歩後退して差し引き一歩進んだ
というのが現実です。
抽象的な表現ですが、同じ一歩の前進でも当事者の受ける感覚は全く違うものです。
一歩一歩確実な前進は積み上げて行けている実感と満足感や安心感があります。
ですが、現実はそんな甘いものではありませんでした。
慎重に、または大なり中なり小なりの決断を下しながら、お金と時間をかけて、それでも最大限のリスクに気を配りながら、一歩一歩積み上げているつもりが、次から次へと後退を余儀なくされる。
それが現実でした。
まさに『三歩進んで二歩下がる』です。
せっかく一歩一歩積み重ねて三歩進めたことが、二歩下がらざるを得ない状況に直面します。
三歩進めるためにどれだけ人・物・金と情熱をかけてきたか?それを二歩下がらざるを得ない状況が、どれだけ悔しく、悲しく、慙愧に堪えないことか?
嘘だろ⁉ そりゃないよ⁉ マジか…
あらゆる取り組みでそういった心が折れそうになる状況が起きます。
一年を振り返って見た時に、
『三歩進めたけれど二歩下がる結果になった。だがトータルでは一歩進んでいるじゃないか。この経験を次の一歩につなげて、活かしていこうじゃないか?』
と自分を、会社を、スタッフを鼓舞して歩みを進めていく。
それが一歩ずつ進んでいくことの現実の姿なんじゃないかと思っています。
同時に、一歩進むためには三歩進むぐらいの取り組みをしてやっと一歩進めるんだということを覚悟しておくこととも言えます。
以上、12月、今年も残りわずかになってきて改めて感じたことでした。
お仕事ください。
唐突w