苦い経験をした社長が未収金を防ぐ新規取引先を選ぶ条件

ハウスクリーニングというスモールビジネスにおいて、新規の取引案件が10万円でも大きい仕事量の部類に入ります。まして、何十万や100万を超えるような新規の仕事の取引先ともなると慎重になります。

起業当時、仕事欲しさのあまり初めてお声がけいただいた企業や事業者の方の仕事を受けて、未払い・未集金になってしまうケースを嫌というほど経験しました。

数々の苦く痛い経験を経て、私なりに新規の取引先としてお付き合いするかどうかの判断基準を公開したいと思います。
(※ここでは基本を個人ではなく法人や屋号を持つ元請けとなる事業主を前提とします。)

信頼の条件

Google検索とホームページの有無

お声がけいただいた企業・事業主の社名・屋号でGoogle検索をかけます。
そこでどういった情報が出てくるかです。

ホームページが出てくればまずは第一段階クリアです。

この時代にホームページ・自社サイトが無い事業者は正直その時点でほぼ信用無しとしています。

確かに例外的にホームページを持たずそれなりの仕事量をお持ちで信頼出来る事業者もいらっしゃいます。

しかし、冷静に考えてみてください。

いくら仕事量を持っていて安泰だとしてもホームページを作らないという選択をする理由はちょっと考えにくいからです。事業をやっている以上、新規の取引先(売上げ)を増やそうとするはずですし、協力業者をそうやって欲しているのであれば会社案内代わりにもホームページの必要性が必ずあります。

にもかかわらず、ホームページを作らない。
これは何か信頼するには難しい理由があると思った方がいいでしょう。

『自社サイトは無いけれど、信頼に足る事業者』は確かにいます。いますが、それは宝くじに当選するような確率です。よほどの信頼できる筋からの紹介や相談でない限りは、メールや電話対応だけででそれを見抜くことはまず不可能です。

検索した際に自社サイトではなく、求人情報だけやたらと出てくるサイト、これも無しです。

ホームページの内容

次にホームページの内容を精査します。

①会社概要・店舗情報の代表者名の有無

サイトの企業情報に代表者の名前の記載が無い事業者。

これは100%辞めた方がいいです。

これは信頼出来ない業者ですよと自ら言っているようなものというくらい信頼出来ません。
これは掲載忘れとかの次元の話ではありません。
見てくれた人に信頼して欲しいと思えば必ず掲載するものです。それをあえて載せない…怖さしかありません。

②住所検索

そこまでする?と思われるかもしれませんが、掲載されている住所をGoogle検索かけます。
きちんとしたビルなり、マンションなり、事務所倉庫なりが出てくればまずはOKです。

ストリートビューで確認もします。
戸建ての民家が出てきた場合は代表者の自宅という可能性があります。

遠慮なく『この住所はご自宅ですか?』って聞いてしまいましょう。

会社の住所が社長さんのご自宅というのは信頼できる要素と思っています。
もちろん最悪のケースになれば夜逃げするということもありますが、自宅で商売をしているというのは一つの信頼要素であります。

架空の住所を堂々と載せているというのは今時そうそうありませんが、レンタルコンテナ倉庫の住所、レンタルオフィスの場合は、ちょっと慎重になります。

もし金額の大きな新規の取引であれば、その住所まで一度伺った方がいいのは言うまでもありません。

③代表者や従業員のブログや実績情報

ぺらっぺらのテンプレのホームページで、施工実績やブログ記事が全くない、企業活動としての生活感が無いのは信頼感は得にくいですよね。

『法人名 法人番号』で検索

法人であれば法人番号というものが必ずありそれを検索できるサイトがあります。天下の国税庁様のサイトです。

ただし、まだ決算を一度もしていない初年度の会社や、検索対象除外法人(登記した際の所在地が区画整理等でもう無い等)というのものもありますので、検索で出てこない=信頼出来ないということではありません。
ですが、ほとんどは出てきますし、設立登記時の住所から移転した際は移転登記をするのが通常です。それをしていないというのは…?

検索で出てこない際は『法人番号検索で出てこなかったんですが、法人番号はおいくつですか?』と聞いてしまってもいいかもしれません。

SNS検索

取引をするか悩ましい新規の取引先が出た際は、その会社やその代表者・事業主が運用しているSNSがあるか確認することをお勧めします。

会社の公式のSNSや代表者が所属・名前を明確にしたSNSがあれば、それは一つの信頼要素となります。

特に代表者のSNSがあれば内容を見れば、そこで感じる印象はほぼ正しい…というか相性が合う合わないは感じ取ることが出来ます

参考に、以前、新規の大型の案件の話をもらった際に、Facebookをチェックしたことで難を逃れた経験を下記のブログにも記載していますのでよかったら参照ください。

電話の口調

代表者と話が出来ればですが、担当者レベルでも伝わるものは必ずあります。

端的に言えば、喋り方・話し方が『うさん臭い』と感じるのは問題です。

  • やたら『儲かる』『おいしい』『楽勝』といった言葉を使う
  • 『取引先は上場企業だ』『社長は著名人と知り合い』等、自社をやたらと大きく言う
  • 『お前んとこは』『あんたのとこは…』『やれんの?』等、言葉遣いが横柄
  • 金額の話もしていないのに『早くやってくれ』『いつ入れる?』ばかり聞いてくる

メールのやり取り

  • メールアドレスが携帯のキャリアアドレス(docomo、Softbank、au、ezweb等)
    これは100%無しです(笑)
  • メールアドレスがフリーアドレス
    信頼度で言えば独自ドメインが理想ですが、昨今はGmailアドレスでもとは思いますが、Yahoo!のフリーアドレスは個人的には無しです。
  • メールの文末に会社情報が無く、メッセージだけ。
    これも信頼に欠けます。メールの文面の最後にはテンプレで会社情報(社名・住所・電話・URL・メアド等)が入るものです。
    まして、新規の取引先に要件だけのテキストのみでメールを送るというのはちょっと信頼出来ません。

最後は顔を合わせて最終判断

上記でも判断つかない場合は最後は顔を合わせて最終判断です。

私などはお人よしが服を着て歩いているような人間ですので、顔を合わせて『頼みますわ~』と言われてしまうと断れない性格なので、顔合わせる前に必ず上記チェック項目を可能な限り確認して、会う会わないを決め、会うにしても先に8割がた結論を持って会うようにしています。


と言いながらも、難しいですよね…。

本音では

お仕事ください‼

が基本姿勢ですから(笑)


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