引っ越し業者は組立家具を持って行ってくれない⁉

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引越し業者さんは組立家具運んでくれない問題

当社への家具の分解の相談で未だに多いのは、引越し当日になって

『引越し業者さんからこの家具は運べないと言われてしまい困っている』

という相談です。

引越し業者さんに断られる要注意な組立家具

当社に分解の相談・依頼が多い、引越し業者さんに断られることが多い家具は

第一位はベッド

第二位はワードローブ（衣装ケース）

第三位はソファー

でしょうか。

確実に言えることは、

分解しないと部屋から出せないサイズの家具は100％分解しておくこと

を迫られます。

椅子や、一人暮らし用の膝ぐらいの高さのテーブル程度であれば分解を迫られることも少ないようですが、背の高さかそれ以上の本棚などは分解せずとも部屋から出せるとしても断られるケースもあるようです。

大手の引越し業者さんは分解はまずしてくれません

基本的に引越し業者さんの組立家具に対するスタンスは

『事前に分解しておいてもらわないと運べません』

です。

『お金を払うので引っ越し業者さんの方で分解してくれませんか？』

と引越し業者さんに相談しても、これまた対応不可で、お客様の方で分解してくれれば運びますというスタンスです。

引越し業者さんが組立て家具を持って行ってくれない理由

背景

私見ですが、これは2008年頃に関東・関西で大々的に展開出店したスウェーデン発祥で今や世界最大の家具量販店であるIKEAの影響があると思っています。

それ以前から組立家具はありましたが、主流は学生や単身者が一人暮らしで使用するようなこじんまりとした生活家具が多くかったものが、IKEAの日本再進出以後、従来は完成品で納品されるような家族で使用する大型家具（ベッド、ソファー、ダイニングテーブル、食器棚、ワードローブ等）すらも購入者が自身で組み立てることを厭わない、ニーズの変遷が起きたと言えます。

もう一つはネット販売です。楽天に始まり、家具をインターネットで購入（自身で組立て）することが当たり前の世の中に、あっという間になったこともあります。

例えば新婚夫婦が新居の家具をIKEAやネット購入で組立家具から選ぶようになったという時代的な価値観の変化が背景があります。

組立家具の製品強度

それを受けて、引越しの際にも、引越し業者さんが運搬で取り扱う家具も組立家具が増加したことを受けて、従来の運搬方法では運搬の途中でトラブルが多く発生したことが容易に想像できます。

トラブルとは、従来の完成品家具との強度の差による破損事故です。

強度とは簡単に言えば『頑丈さ』です。

これは組立家具が粗悪品だというわけでありません。
組立家具は、あくまでも買って組立てたその場で使用しつづける分には十分な強度を持っていると言えます。
ただやはり、『お、ねだん以上。ニトリ』ではありませんが、コスパはいいかもしれませんが、何十年と使い続けられるかと言えば、昔で言う『嫁入り道具』のような一生物ではありません。

つまり、価格を抑えた組立家具は、何度も分解したり、引越し先へ持ち運んだりするような強度はギリギリに抑えられているため、

分解や運搬の際の衝撃や負荷に耐えられない場合がある

そのため、引越し業者各社はサービスの施工責任から、特に中・大型の組立家具に関しては分解も搬送もしないというスタンスを取ることになったと思われます。