ベテラン社員こそやるべきこと

ハウスクリーニングの業界も社長と社員、先輩と後輩、親方・師匠と弟子の関係は体育会系な職人の世界もあります。
私は漫画が好きで定期刊行される漫画雑誌を読んでいますが、今回読んだ漫画で物凄い気付きを得たものがあり、紹介したくなってこの記事を書いています。

『味いちもんめ』という漫画なんですが、昔、SMAPの中居正広さんが主演で1995年にテレビドラマ化もされた際の原作漫画です。そうです、25年経った今も連載は続いております(笑)

上に立つ者の修行
(ビックコミックスペリオール2020年4号掲載の『味いちもんめ』より転載)

ベテラン社員のやるべきことは「上に立つ人間としての修行だ」

内容はこうです。

主人公の「伊橋」は板長として、若い下の職人たちを指導し束ねる立場でいましたが、自分の下の職人に対する接し方がうまく行かず、自分が煙たがられ、板場(職場)の雰囲気が悪くなっていることに悩んでいました。
そのことを師匠に相談した際の師匠とのエピソードでした。

味いちもんめ2020年4月号より

味いちもんめ2020年4月号より

(中略)
この後、伊橋は自分のミスで全員に迷惑をかけ、頭を下げて協力を仰いで乗り切った事件が起きます。
てっきりこのことで余計に下に嫌われてしまったかなと思った伊橋ですが、下からは「頼ってもらえてうれしかったです」という意外な一言をもらいます。

味いちもんめ2020年4月号より

ここで師匠は伊橋に

「これからお前がやらんとあかんのは下っ端の修行(下と同じことをしたり、下をビシビシしごいて指導すること)やない。」

「上に立つ人間の修行や!!」

と諭しています。

これには頭の先からつま先にピシャーンッと電気が走り抜けたような感銘を受けました。

当社にも「伊橋」がいます。私も「伊橋」の一人でした。

下の者に厳しく、自分は嫌われてもいい、仕事の厳しさを覚えるとはそういうものだ、厳しいことを嫌だと感じるようではそもそもこの仕事は務まらない、と開き直ってしまっている。
下の者のやることが一挙手一投足、気になってダメ出しばかりしてしまう。

しかし下の者が「伊橋」の顔色をうかがい、萎縮し、モチベーションが下がり、パフォーマンスが上がらない。パフォーマンスが上がらないから「伊橋」は余計に厳しく接して…の悪循環。

そんな「伊橋」に、この『味いちもんめ』で師匠が伊橋にかけた言葉が全てを示してくれていました。

下の者が、先輩・ベテラン社員をどういう目で見ているか?
本人はペーペーの兄貴分ぐらいの感覚でしか接していなかったとしても、下の者はそうは見ていないんだという自覚をしなさい

何より、経験を積み、社歴を重ねた先輩社員・上司は、否応なしに上に立つものとしてやらなければならないことは、下の者に対してだけでなく、己自身が上に立つ人間としての修養でに努めなければならないのだということを示したのです。

望むと望まざると、上に立つ立場になった以上、上に立つ人間=下から見られる立場の人間として、必要な考え方、心配り、チームとしてパフォーマンスを上げるために自分に何が出来るかに心を砕き実践・行動すること、信頼される人間性を高めること、そういった修行を自分に課すことが必要なんだと捉えました。

経験を積んだ単なる仕事が人より上手に出来る人というだけではダメなんだと。目の前の仕事が上手に出来るようになったら修行はお終いではないんだと。当社の目指す人材育成の精神である「ペイフォワード」にも通じるな~。

いや~本当にシビれました…(-_-;)

(詳しい前後の脈絡も含めてぜひ本誌ビックコミックスペリオール2020年4号『味いちもんめ』をご購読くださいw)


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