ハウスクリーニング業界における見習い

ハウスクリーニングで独立開業を考える人は、清掃の技術ノウハウや業界の知識を身に付けるために、まずどこかの企業や業者に見習いとして修業に入ろうと考える人もいることでしょう(いきなりフランチャイズに加入して開業しようと考えるよりはある意味で正解です)。

見習いとは?

職人の世界には、将来的に一人前=独立を目指すことを目的に先輩の職人=個人事業主に「見習い」という形で修業に入らせてもらう方法があります。独立を目指さないケースで、正式雇用を目指して見習いから入るというパターンもあるでしょう。

「見習い先で技術的な指導をしてもらいながら、見習い先の庇護のもとで現場の経験を積ませてもらうことを期待するもの」が見習いの定義でしょうか。
ハウスクリーニングの業界にもこういった形での一種の雇用関係のようなものは有ることはあります。

古い言い方をすれば「丁稚奉公」「弟子入り」なんて言い方もありますが、実際にはそんな大げさな感じではありませんが、技術が身に付くまでの間は見習い先からすれば、厳しい言い方をすれば「使えない奴」ですから、その分低賃金で使役されることが交換条件となります。

ちなみに、見習い期間とは、一般企業でいうところの研修期間というやつですね。
また期限を決めた短期間で確実にノウハウを身に付けさせてもらうことを有償で行う行為が清掃サービス系フランチャイズ業による有料研修があります。技術ノウハウを身に付けたい側がお金を払って教えてもらう仕組みがフランチャイズですね。


見習いのメリット・デメリット

メリット

見習いのメリットは何と言っても、フランチャイズとは違って、無料どころか(低賃金ではあるものの)お金をもらいながら技術ノウハウを身に付けることが出来ることが最大のメリットと言えます。
見習い期間を通じて、先輩の職人の仕事ぶりや仕事内容、どんな顧客にどんなニーズがあるかといった市場調査も兼ねられますので、一石二鳥どころか三鳥四鳥だと言えます。

フランチャイズへの加入だと、技術ノウハウを身に付けたい側がお金を払う形になりますので元手が必要になります。
またフランチャイズの研修の場合は、期限を切られてしまうので研修内容が不十分だと感じても打ち切られてしまいます。
一方で見習いは、期限もありませんので、まだ自信が持てないな~と思えば、見習い期間を延長することも話し合いによっては自由です。

なによりフランチャイズの研修を受けようと思うと契約を交わし、加入金を払い込まなければなりませんので、ある意味後戻りは出来ません。
見習いであれば経験しながらも「この業界、この仕事には自分は向いてないな~」「この業界に将来性は感じられないな~」と思えばいつでもやめることが出来ます。この辺も見習いのメリットだと言えます。

デメリット

一般企業の研修やフランチャイズへの加入とは違い、職人の世界の見習いにはグレーゾーンが多くあります。見習い条件ともいうべき約束事があるようでない、見習い先との本人との口頭でのやり取りでスタートするケースがほとんどです。
また職人の世界特有の体育会系的な「先輩と後輩」や「師匠と弟子」の関係を求められる場合もあります。

そのため、

  • 技術は「見て盗め」と言わんばかりに「何も教えてくれない」「教えてくれるが漠然としていてぶっきらぼうで結局よくわからない」「言い方、接し方が横暴で怖い…」ということも。
  • 「いずれは正式雇用して欲しい」と思っていたのにいつまでたっても「見習い」扱いで賃金も見直されない。
  • なんとなく独立を許してくれなさそうな圧力を感じる
  • 独立後も何かと言うことを聞くように言ってきそう

といったことはある程度、覚悟しなければならないかもしれません。


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