モチベーションを高く保つのがプロの職人…ではない!

プロの職人とモチベーションの関係

物事を為すにはモチベーション=動機づけが大切である。モチベーションが高ければ高いほど良いとされています。したがって、モチベーションを常に高く保っている人が仕事のできる人だと言われています。

人材育成の場面でも「モチベーションを高く持て!」と指導します。

モチベーション

しかしプロの職人と呼ばれる人達は、モチベーションに左右されない、されてはいけないのがプロなのだという話を先日聞いて、私も強く共感したものでした。

例えば、プライベートで嫌なことがあった、奥さん(彼女)と深刻な喧嘩をしてしまった、身内や友人に不幸なことが起きた、そんな日は誰しもモチベーションが下がります。本人の努力や心の持ちよう以外の外的な要因でモチベーションを高く維持できないこともあるわけです。

しかしプロの職人はそんなことはおくびにも出さず、社内業務やお客様が満足する品質の仕事をこなすことこそがプロなわけです。

よく俳優さん・女優さんで拍手喝さいの舞台公演を終えた後に、実は身内が公演中に危篤状態・亡くなられていたが、それをおして舞台公演をやり切っていたことが後にわかり、そのプロ根性・プロ意識にさらに賞賛を受けたという逸話があります。
(これは身内に不幸があったのに舞台公演を優先させたのが賞賛された部分もあるかもしれませんが、そんな不幸があったということを全く表に出すことなく素晴らしい演技をしたことが、これぞプロ、なわけです)

本当のプロの職人とは、モチベーションを常に高く持っている人ではなく、モチベーションに左右されることなく、高い品質の仕事をこなすことのできる人が仕事のできる人=プロなのだ、ということです。

自分が悪いわけではないのについてない事故やトラブルに巻き込まれる、会社や同僚や取引先のミスをカバーする嫌な役回りを演じなければならない、自分が評価されていない気がする…モチベーションが維持できない、下がる要因はいくらでもあります。人間ですので理屈抜きでどうしても気分が乗らないという日もあるでしょう。

しかし本当のプロの職人は、いざ仕事となるとパチッとスイッチが入って、切り替わって、質の高い仕事をこなす。
その都度、その時々のモチベーションの強弱が仕事の質に影響が出るようではプロの職人とは言えないわけです。

私自身も当社のスタッフにも、そういった本当のプロの職人の域に達するべく研鑽したいものです。

これからプロになろうとする途上の人材について

一方で、「プロの職人」と言わないまでも、いわゆる職人になるまでの過程では「見習い期間」がどうしてもあるわけで、職人未満の「丁稚」「見習い工」「半人前」の人材がいるわけで、育成していかなければなりません。
当社も、方針として業界の経験者よりも未経験者を積極的に採用し、経験ゼロから育てることを方針としています。
(なぜそういう方針かはまた別の機会に…)

そういった途上の人材においてはモチベーションを高く維持することを求められますし、求めたいです。

職人の世界は厳しいです。特有の技能を身につけなければ雇用の維持すら危ぶまれます。習得できなければ転職を余儀なくされるケースもあります。
この業種で職人になる、その技能で食い扶持を得ていくんだという覚悟、初心、これが最大のモチベーションです。これを忘れず、強く持ち続けることがこれからの途上の人材には求められます。
「この仕事はしんどいな~」「自分には別の職種の方が向いているんじゃないかな~」と思い始めるとどんどんモチベーションは下がっていきます。
そうなると、本来は身になっていくはずの経験がいくら経験を積み重ねても身になっていきません。

モチベーションを高く保つことは、むしろ途上の人材にこそ言えることなのかもしれません。


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